| 日本の報道によると、中国で最も人気のある台湾のアイドル歌手の1人、張恵妹さん(通称アーメイ)が、中国のテレビ、新聞広告から姿を消した。20日にあった台湾の陳水扁総統就任式で、「中華民国国歌」を歌ったことが、一つの中国の原則にそぐわない、という理由のようだ。中国共産党がアイドルに仕掛けた政治闘争、という構図が反響を呼んでいる。
「台湾の安室奈美恵」とも呼ばれてきたアーメイは就任式で、バラード風の「国歌」を独唱した。アーメイを広告に使っていた清涼飲料メーカーによると、広告会社を通じて19日、放映停止の通知が来た。
同社は「今のところ大きな経済損失はない。他の商品の広告で代替できるからだ。裁判に訴える考えはない。行政の規定を尊重するからだ」という。
アーメイを使ってきた国産外国語学習機の広告も、同様の措置を受けた。街の広告も取り外されている。
中国は、台湾独立の動きを警戒し、「一中一台」や「二つの中国」に反対している。アーメイは「政治の犠牲」となったが、商店で売られている音楽コンパクトディスク(CD)などは、まだ売っている。
アーメイは、大陸の若者にも大人気で、カラオケの定番だ。昨年夏は、李登輝・前総統の二国論で中台関係が緊張する中、北京、上海などを巡回公演し、毎回、数万人の観客を動員した。「自然体でみんなに好かれる性格が人気の秘密」といわれる。公演を機に中国メディアはこぞって特集記事を組み、政府系の英字紙チャイナ・デーリーも1面で紹介していた。
中台関係は、経済や芸能など民間交流が深まっている。しかし、陳水扁氏の当選後は、「独立派を支持した台湾企業家が、大陸で金もうけすることは許さない」との報道があるなど、こうした関係に水を差す動きも出ていた。

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